食卓に、玄関に、洗面所に、
暮らしの中に花があると、
気分も華やいできます。
花のTPOを知り、
花を取り入れ暮らしを楽しみましょう!
■花のある暮らし
花のある空間は、人の気持ちを和ませたり、華やかな雰囲気を創り出したりします。
無機質な部屋であっても、そこに花が一輪活けられているだけでも、明るく温かい雰囲気になるものです。
贈り物としても重宝されている花々、みなさんも、日常の暮らしに花を取り入れてみませんか…?
さて”花を活ける”というと、何か肩肘を張ってしまう人も多いのではないでしょうか。しかしそんなことはありません。
基本となるポイントさえ押さえておけば大丈夫。さらに花のアレンジには捨てるところがない、というほど様々な活用方法がありますので、もっと気軽に楽しみましょう。
■花のTPO
フラワーデザインが日本に紹介されたのは明治初期。
当初は宮中の儀式などの席を飾るものでした。
しかしその後、生活様式の欧米化に伴い、花を好む日本人の暮らしの中に広く取り入れられるようになっていきました。
花を活ける際に用いられるのは、生花(フレッシュフラワー)、造花(フェイクフラワー)、プリザーブドフラワー、ドライフラワーと大きく分類すると4種類になります。
生花の場合は美しい自然の色合いと雰囲気を楽しめますが、やがてしおれてしまい長期間は持ちません。その点、造花は水替えの手間もなく、目的・お値段に応じて、よりリアルな物がセレクトできます。
結婚式のブーケなどでも最近用いられるプリザーブドフラワーは特殊加工により、生花の風合い華やかさを長期間楽しめる利点があります。
そして、ドライフラワーはラベンダーなど香りの特性をいつまでも楽しんだり、カントリーテイストの雰囲気を楽しみたい方に向いています。
フラワーデザインには、「装いの花」「プレゼントの花」「インテリアの花」「冠婚葬祭の花」「食卓の花」の5種に大別されます。
今回は特に、日常の暮らしに活用できる食卓の花(テーブルフラワー)の話をします。
<テーブルフラワーの決まりごと>
食卓に花を飾る場合、以下に注意します。
①基本サイズはテーブル全体の1/9
②高さは30cm以内に(人の目線を隠さない)
③匂いのある花や落ちやすい花は避ける
④記念日などお祝い事の席に飾る場合は、花言葉や色合いなどにも注意
<花の選び方>
ご家庭で楽しむ為の花を買いに行く時など、たくさんの花々を目にすると目移りしてしまうものです。そんな時は花の選び方のポイントを押さえておくと便利。
花の選び方は、花を形態別にセレクトしていくと後で花瓶に活けやすくなります。
まず『マス・フラワー』を選びます。
マス・フラワーとは1本の茎に大きめの花がついたガーベラや大菊のようなものです。
次に『フィラ・フラワー』を選びます。
フィラ・フラワーは1本の茎に多数の花がついているカスミ草やスターチスなどです。そして活ける際に組み合わせる『葉もの(グリーン)』を選びます。
葉ものは2種以上ある方がおしゃれなアレンジを楽しむことができます。これらの異なる形態の花や数種類の葉ものを組み合わせてみましょう。
また花を選ぶ際にもうひとつ注意するのは花の色合いです。
おおよそ同系色の色味でそろえると色合いの失敗がなく、多くの方が素敵だと感じます。
例えば紫色と黄色というように補色関係にある色合いを揃えるとお洒落な感覚になり斬新感が出ます。
徐々に温かくなる春をイメージするならばピンク系でまとめると、ほんわりとした幸福感が出ます。
<花瓶の使い方>
一輪挿しの場合、花瓶に近い下のほうに背が低く色が濃いものを、そして高い位置に背が高くて色の薄いものを、中間には双方の中間にあたるものを配置すると安定感のあるアレンジになります。
通常の花瓶であれば、花をまとめたい部分と空間を作る事がポイント。
また食卓に飾る場合は正面・裏面と分けることなくどちらから見ても素敵に見えるように花を活けます。(四方見)
花瓶など購入する場合は2通り以上で活用できる活け方が出来るようなものを選ぶとお得ですね
また花は必ずしも花瓶にいけなければならないという道理はありません。
例えばアレンジの残り物の花を集めてちょっと小鉢にいけてみるのも、とてもステキで食卓に使えます。
生花を長持ちさせるコツは、水に浸かる部分の葉は落とし、水の吸い口となる茎の部分のカットを斜めにして表面積を大きくしてあげることです。
また、水に1~2滴、キッチン漂白剤をいれておくと、バクテリアの発生を抑えてくれ花が長持ちします。
■ヴァレンタインのアレンジをしよう!
もうすぐヴァレンタイン・デーです。欧米などでも多くは「愛を誓う日」ですが、男性から、友人から、親からなどからプレゼントを贈りあうなど様々なシュチュエーションで祝い方があります。
日本では女性から男性にチョコを贈る日とで定着していますね。そこで今年は、ちょっと趣向を変えて花を贈ってみてはいかがでしょう。
男性にも受け入れられる配色で花をアレンジすれば、きっと貰うほうも気恥ずかしくないことでしょう。
<ヴァレンタイン・デーのアレンジ>
グリーン系の花でまとめたテーブルアレンジスタイルなら、すっきりとし、シンプルな美しさ、モダンな感じを演出できます(→写真)。
また緑色の配色はセーフティーカラーと呼ばれ、気持ちをニュートラルにする色とされます。
ヴァレンタイン・デーのフラワーアレンジ
この(ヴァレンタイン・デー)アレンジで使用したのは、スプレーカーネーション、ストック、スイートピー、ゲイラックス、アイビーです。
またオアシスを丸く削って作るフラワーケーキなども、飾りやすくサプライズ効果も高くステキです!(食べられませんが…)。
みなさんもこの機会にぜひ自分スタイルの花のアレンジを楽しんでみてくださいね!
週刊フリー巻頭特集2006年1月27日号