「美味しい」を作る環境

テーブルコーディネートという言葉。実は、日本で作られた造語です。
今回は、テーブルコーディネートの意義についてお伝えしたいと思います。

日本の食は、もはや世界の台所と言われるほど、様々な料理に溢れています。朝食にパン、昼食にはパスタや中華。夕食のおかずも実に様々。何を頂くかによって食器など頂く道具も多岐にわたります。

何故、コーディネートが必要か。実は、美味しいと感じる為に、五感の影響が関わっていることが広く知られています。
味覚が一番!と思われがちですが、味として美味しいと感じるのは1~5%にしか過ぎません。

その反面、視覚から作られる「美味しさ」が80%以上。見た目の大切さが大きく関わっています。美味しさを感じるために食卓周りの環境を整える事がとても大切です。
そして、見た目の中でも料理の示す割合は5%、食器や小物類が30%、周りの景色が65%と数値を通じ、
色の示す環境がいかに大切かが分かります。

加えて、温・冷など局所的感覚が加わり、脳波に刺激され前頭葉の過去の記憶などを呼び起こし「美味しい、楽しい、嬉しい」などの感情を引き出します。
逆に、マイナスの記憶を引き出した場合は「嫌い、まずい」などの感情になります。「美味しい」とは、物理的問題に加えて精神的な問題も加わり食べる人の心一つで決まってしまうのです。

更に、犯罪者の食環境を調べると一人での食事が多い、添加物の多いカップラーメンやインスタント食品を頻繁にとっていたなど、
食事を通じて育つ心が乏しい結果が原因ということも挙げられています。

忙しい現代、一人で食事をしなければならない事も多いと思いますが、特に成長過程のお子様には、それは避けるようにしたいものです。そして、昔のように大勢で「食事」をするという行為は美味しさを感じるために重要な事。食は人を良くする、と書くように、
現代人が一番苦手なコミュニケーション能力や気遣いなど人として大切な道徳心をも養ってくれるのです。楽しく記憶に残る食事を沢山してください。

食空間コーディネーター
テーブルコーディネーターが提唱する食育活動の一環として「卓育」を取り入れ、県内の小学校・高校でも指導を行う。
2010年4月よりNHK水戸文化センターで「親子で学ぶ食卓」講座を開催するなど、食の大切さを幅広い年齢層に伝える活動を行っている。

テーブルクリエイト・ミロトム
U R L http://www.mille-automne.com/
ブログhttp://ameblo.jp/chi618923

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