ロンドンレポート

◆堀江千秋 2012年7月6日
世界中がロンドンに注視する2012年。
7月27日から8月12日まで開催のロンドンオリンピックに加え、6月初旬にはエリザベス女王即位60周年を記念する「ダイヤモンドジュビリー」。更には、テニスの四代大会でもっとも歴史あるウィンブルドン大会も6月25日から始まり一年で最も気候が良いこの時期はオリンピック前のイベントで既にお祭りのように盛り上がっています。
オリンピックスタジアム (Olympic Stadium) は、ロンドン東部、オリンピック・パークの一角にあるスタジアム。2012年のオリンピックとパラリンピックのメイン競技場となります。五輪開催期間中の収容可能人数は約8万人で、一時的にウェンブリー・スタジアム、トゥイッケナム・スタジアムに次いで全英で3番目に大きなスタジアムになります。2017年の世界陸上競技選手権大会の開催予定地にもなっています。
2012年ロンドン大会は64年ぶりの開催。大会会場及び選手村の大部分は市街地の再開発地域を割り当てられ、大半の施設が新設される見通しですが果たして移動などスムーズに行えるかどうかも心配の種のようです。
 
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 ロンドンNO1のストリートといえば、リージェント・ストリート。オックスフォード・ストリートやボンド・ストリートと並んで、世界的にも有名です。こちらのストリートには参加国の国旗が吊るされ、中心地でのオリンピックムードを盛り上げています。
リージェント・ストリートのすべての土地・建物はイギリス王室の不動産を管理する会社で管理されています。だから、リージェント・ストリート全体がイギリス王室の関連資産ということになります。またリージェント・ストリートは当初よりショッピングストリートということで設計されており、居住スペースが設けられた事はなく現在も法律で保護されている場所でもあります。

食:イギリスの食事は昔から不味いことで有名ですが、最近ではモダン・ブリティッシュと呼ばれイギリス料理のイメージもどんどんレベルアップしています。イギリスを訪れたのなら、まずは当たり外れのない「パブ飯」をお勧めします。実は、他民族国家の街ロンドンは各国の台所が集まる世界でも稀な場所。日本食(SUSHI含む)、チャイニーズは、もはや当たり前。チャイニーズのテイクアウェイ(持ち帰り)は気軽なファーストフードとして定着。そして日本食のお弁当屋さんも健康志向の方のランチとして人気を集めています。白米や玄米おかずも選べ、煮物など中心におかずもセレクト可能。そして、フレンチからエスニック~ケバブやインド料理などとにかく世界のダイニングが集合し、レベルの高いインターナショナルな食が楽しめるのです。

ホテル:ロンドンのホテルはホテル・リッツやロイヤルファミリー御用達のThe Goringなど世界に名だたる老舗高級ホテルが目立ちますが、今年の注目は「ブルガリ」。ロンドン中心地にラグジュアリーなホテルが建つ事自体が40年ぶりだそう。ハロッズや高級ショップが立ち並ぶナイツブリッツは益々ハイソなエリアとなりそうです。ちなみに、ロンドン市内のホテルや長期旅行者が滞在するフラットなども通常の宿泊費の3~4倍まで高騰している所もあるようで、またそれに便乗してヨーロッパはもとよりロシアにまで余波が流れているとか。オリンピックは実質ロンドン郊外で行われるためなるべく郊外で安宿を探すことをお勧めします。

交通:日常でもロンドン・セントラル(ゾーン1)の地下鉄は人であふれ、バスは渋滞で動かなくなる光景もしばしば。7月27日から17日間の五輪期間中は市民生活に加え、ピーク時には80万人の観客が押し寄せるとの試算があり、交通輸送の不安は消えないようです。 五輪スタジアムなどがあるストラトフォード駅には「Tube(チューブ)」と呼ばれる地下鉄の2路線など、鉄道各線が乗り入れます。複数の会場を結ぶジュビリー線は信号機の故障などで遅延が絶えず、ビジネス街を通るセントラル線やバスに乗客が流れ、混乱が助長されています。この状態に対応すべき運転手のボーナス交渉も深刻で、オリンピック目前の現在も度々スト決行中と日本では考えられない現実も目にします。

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 国内で持ち上がるマイナスの話:イギリスオリンピック委員会とロンドン五輪組織委員会の対立は、マーケティング収入の分配をめぐって対立し、2011年3月にIOCが仲裁に入る事態にまで。現在の深刻問題は、五輪後のスタジアムの再利用や投資金の返済問題、高騰するチケットなどなど。警備面では、アメリカ兵からの支援とボランティアスタッフへの依存。 国際線の玄関口ヒースロー空港。入国者数と貨物量は年々伸びているというデータが示す半面、少し前から職員数が減らされたようで、入国審査には、一時2~3時間待ちは当たり前の光景だった様子。それが日々ニュースでも話題となりオリンピック目前に改善に向かっているのかという不安が残るまま。

ロンドン・ショッピング:ロンドン市内のスーパーやデパートではダイヤモンド・ジュビリーやオリンピックの記念グッズを沢山目にします。特に英国旗をデザインしたものが一番人気。そのほか、イギリスといえば紅茶ですが、紅茶グッズや名窯が発売しているカップなど今しか買えない記念グッズを見つける楽しみが味わえます。最後に、昨年のロイヤルウェディングで一躍時の人となったキャサリン妃ご愛用の英国ブランドからも目が離せません。

成田からロンドン・ヒースローまでは直行便で11時間。ちなみに、なでしこジャパンのチケットはまだ余っているそう。オリンピック見学を兼ねてベストシーズンを体感しに今年はイギリスを訪れてみるのは如何でしょう。

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